📋 この記事の結論
・物価は高いまま、株は下がった週でした
・物価の中身はエネルギー。金利は下がりにくい
・それでも積立を止める理由にはなりません
今週は、物価と株のニュースが同じ方向につながった1週間でした。物価が高いままだと金利は下がらない。その高い金利が、借金で設備投資を広げてきたAI企業を直撃した。そういう流れです。
順に見ていきます。
① 日米とも物価上昇、でも中身はエネルギー
10月13日に日本の9月の企業物価、14日にアメリカの9月の消費者物価が公表されました。どちらも「また物価が上がった」と報じられています。
ただ、中身を開けると日米で同じものが出てきます。エネルギーです。
| 指標 | 伸び | |
|---|---|---|
| 日本 | 国内企業物価 | +6.8%(8月+7.6%) |
| 日本 | 輸入物価(円ベース) | +24.5% |
| 日本 | 農林水産物 | −13.3% |
| 米国 | 消費者物価(総合) | +3.7%(8月+3.4%) |
| 米国 | 同(食品・エネルギー除く) | +2.6% |
| 米国 | エネルギー | +20.4% |
アメリカは総合が3.7%なのに、食品とエネルギーを除いたコアは2.6%。1ポイント以上の差があります。ガソリンが前月比プラス9.1%で、労働統計局は「月間の全品目上昇率の半分以上を占めた」としています。
日本も同じで、輸入物価が円ベースでプラス24.5%。一方、米の価格が落ち着いて農林水産物はマイナス13.3%(2024年4月以来のマイナス)。全部が上がっているわけではありません。

日本もアメリカも、エネルギーなんですね。

そう。原油が日米共通の原因だ。そして物価が高いままだと、中央銀行は金利を下げられない。ここが次の話につながる。
出典:日本銀行「企業物価指数(2026年9月速報)」(10月13日公表)/米労働統計局「Consumer Price Index — September 2026」(10月14日公表)
② AI関連株が急落。NASDAQは週間で約4.5%安
その高い金利が効いたのが、今週のアメリカ株でした。NASDAQ総合指数は週間で約4.5%の下落。16日は1日でNASDAQが2.14%、S&P500が1.09%下げています。
きっかけは、AIデータセンターを手がけるCoreWeaveの社債が売られたことです。利回りが大きく跳ね上がり、報道では10%台後半に達したとされています。この会社は巨額の借入でデータセンターを建てており、その返済が本当に回るのかが疑われ始めました。
ここが今週の読みどころです。これまで市場は「どれだけAIに投資するか」を評価してきました。それが「その投資は回収できるのか」に変わりつつあります。金利が高いままなら、借金で設備投資を広げる会社ほど利息の負担が重くなるからです。

S&P500を積み立てているので、基準価額が下がっていました。

下がったね。ただAIの需要が消えたわけじゃない。疑われているのは「借金で広げるやり方」のほう。積立を止める理由にはならないと見ているよ。むしろ下がった月は同じ金額で多く買える。
→ 関連記事:ドルコスト平均法とは何か:暴落でも積立を続けるべき理由
ひとつだけ気をつけたいのは、個別株でAI関連に集中している場合です。売上の伸びだけでなく、借入の大きさと利息の負担を見ておく必要があります。
③ そして月末、日銀が判断します
日銀の金融政策決定会合は10月29日(木)・30日(金)です。政策金利は9月の利上げで1.25%になっており、植田総裁は物価の基調が2%目標に近づいているとして、引き締めを続ける姿勢を示しています。
ここで追加利上げがあれば、住宅ローンの変動金利と預金金利の両方に効きます。物価のニュースより、家計にはこちらのほうが直接です。
なお、ガソリンなどへの補助は10月15日以降は1リットルあたり43.0円になりました(10月1日時点は50.7円、9月は51.0円)。補助の水準は見直しが続いています。
→ 関連記事:日銀の利上げで住宅ローンはいつ上がる?前回6月の実績から考える
出典:日本銀行「金融政策決定会合の運営」/資源エネルギー庁「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」
まとめ
- 日本の国内企業物価は+6.8%、輸入物価は円ベースで+24.5%。米国の消費者物価は+3.7%(コアは+2.6%)
- 日米とも押し上げたのはエネルギー。原油が共通の原因
- NASDAQは週間で約4.5%下落。AIデータセンター企業の借金に市場の目が向いた
- 評価の基準が「どれだけ投資するか」から「回収できるか」へ。ただし積立を止める理由にはならない
- 日銀の会合は10月29〜30日。追加利上げなら住宅ローンと預金金利に直結
物価が高く、金利が下がらず、その金利が株に効く。今週はその3つがひとつながりに見えた週でした。積立をしている方は、いつもどおりで大丈夫です。
→ 関連記事:2026年後半、物価は上がるのか?指数から考察



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