📋 この記事でわかること
・株主優待と配当金、仕組みの違いをやさしく解説
・税金・利回りの比較で自分に合う選び方がわかる
・初心者がどちらを選ぶべきかの判断基準
・両方もらえる「優待+高配当」銘柄の探し方
株式投資を始めようとしたとき、「株主優待と配当金って、何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?どちらも株を持つことで得られる”もらえるもの”ですが、仕組みも税金の扱いも活用法もまったく異なります。
この記事では初心者の方に向けて、両者の違いをわかりやすく整理し、どちらを選ぶべきかを一緒に考えていきます。
株主優待と配当金、そもそも何が違う?
まず大前提として、どちらも株式を持っている株主への「還元」の形です。企業が利益を株主に還元する方法として、大きく分けると「現金で渡す(=配当金)」と「モノやサービスで渡す(=株主優待)」の2種類があります。
| 配当金 | 株主優待 | |
|---|---|---|
| もらえるもの | 現金(円) | 食品・商品券・割引券など |
| 受け取り頻度 | 年1〜2回が一般的 | 年1〜2回が一般的 |
| 対象企業 | 上場企業のほとんど | 実施している企業のみ |
| 税金 | 約20.315%課税 | 雑所得として扱われる |
| NISAでの扱い | 条件を満たせば非課税 | NISAの非課税対象ではない |
配当金のメリット・デメリット

配当金は現金で受け取れるため、使い道が自由なのが最大の魅力です。生活費に充てることも、再投資に回すことも、好きに使えます。
高配当株の魅力については、こちらの記事でも整理しています。
→ 高配当株の魅力とは?私が取り入れたいと思う理由3選
配当金のメリット
- 現金で受け取れる:何にでも使えて換金の手間がない
- NISAなら非課税:国内株の配当金は、成長投資枠+株式数比例配分方式なら非課税で受け取れる
- 利回りが数字で比較しやすい:「配当利回り◯%」と明確に計算できる
- 長期保有で安定した収入:連続増配企業を選べば毎年受取額が増える期待も
配当金のデメリット
- 特定口座では約20%税金がかかる:受け取った配当に20.315%課税される(NISA以外)
- 業績悪化で減配・無配になるリスク:企業業績次第で突然なくなることも
- 高配当株は株価下落リスクが高いケースも:利回りが高すぎる銘柄は要注意
関連記事:高配当株投資の基本|配当利回りの見方と配当金の受け取り方
株主優待のメリット・デメリット

株主優待は、食品・飲食割引・交通費割引・商品券など、企業ごとにユニークな特典がもらえる制度です。優待狙いで株を買うファンもいますし、株主優待インフルエンサーなんかもいます。それほど日本独自の文化として定着しています。
株主優待のメリット
- 生活費を直接節約できる:よく使うお店の割引券なら実質利回りが高くなる
- 現物のため税金がかかりにくい:税法上は雑所得だが、少額の優待であれば確定申告が不要となるケースもある
- 投資のモチベーションになる:「あのお米が届く!」という楽しみが継続の支えに
📌 実例:イオン(8267)のオーナーズカード
イオン株を100株以上保有すると「イオンオーナーズカード」が発行されます。このカードを提示してイオン・マックスバリュなどでお買物をすると、保有株数に応じて購入金額の1〜7%が半年ごとに還元されます。さらに毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では5%割引も適用。日常的にイオンで買い物をする人にとっては、優待の実質利回りが配当金以上になるケースもあります。
さらに、3年以上継続保有かつ1,500株以上の株主には「長期保有株主優待制度」として、毎年2月末時点の保有株数に応じてイオンギフトカードが贈られます。
| 保有株数 | イオンギフトカード |
|---|---|
| 1,500株〜2,999株 | 1,000円 |
| 3,000株〜5,999株 | 2,000円 |
| 6,000株〜8,999株 | 4,000円 |
| 9,000株〜14,999株 | 6,000円 |
| 15,000株以上 | 10,000円 |
※2026年5月現在。詳細は公式サイトをご確認ください。
▶ イオン公式:株主優待制度の詳細はこちら
株主優待のデメリット
- 現金化できない:不要な優待でも、換金しようとすると手間がかかる
- 廃止リスクがある:近年、コスト削減や株主平等の観点から廃止する企業が増加中
- NISAと無関係:NISA口座で保有しても優待は別途もらえるが、非課税の恩恵とは無関係
税金の扱いを比較する
投資において税金は見落としがちですが、手取り利回りに大きく影響します。
税金込みのシミュレーションについては、こちらのツールで確認できます。
→ 高配当株 vs インデックス、税金込みでどう変わる?【シミュレーター付き】
配当金の税金:特定口座(源泉徴収あり)の場合、受け取り時に約20.315%が自動で差し引かれます。100万円分の株から年3万円の配当があっても、手取りは約2万4,000円です。一方、NISA口座で保有していれば配当税がゼロになるため、実質利回りが大きく改善します。
株主優待の税金:株主優待は、税法上は雑所得として扱われます。ただし、会社員で年末調整を受けている人の場合、給与以外の所得が一定額以下であれば、確定申告が不要となるケースがあります。少額の優待だけであれば実務上大きな負担になることは少ないですが、「優待は完全に非課税」と考えるのは正確ではありません。
関連記事:高配当株 vs インデックス、税金込みでどう変わる?【シミュレーター付き】
初心者はどちらを選ぶべきか?
結論からいうと、初心者には「配当金狙いの高配当株」をNISA口座で保有する方法がおすすめです。理由は以下の3点です。
- 数字で管理しやすい:配当利回りは数値で比較でき、受け取り額も計算できる
- NISAで税負担ゼロ:本来20%かかる税金がなくなり、複利効果が高まる
- 長期保有に向いている:優待廃止リスクがなく、企業業績と連動した安定収入が期待できる
一方、株主優待が向いている人は次のような方です。
- よく使うスーパーや飲食店の株主になって生活費を節約したい人
- 投資の”楽しさ”をモチベーションにしたい人
- すでにNISA枠を使い切っており、特定口座でも生活に役立つ還元を受けたい人
「優待+高配当」両方もらえる銘柄は存在する?
実は、株主優待と高配当を両立している銘柄も存在します。代表的な例としてよく挙げられるのは、スーパーや食品メーカー、通信会社などで、配当利回り3〜4%台に加え、自社製品や割引券を提供しているケースです。
ただし、探すときには以下の点に注意してください。
- 優待コストが高い企業は配当を削りやすい:優待に費用をかけすぎると、配当の原資が減る
- 優待利回り+配当利回りで合計を計算する:優待の市場換算価値を加えて比較するとわかりやすい
- 近年は優待廃止が増加中:個人投資家向け優待を廃止して配当に一本化する企業が増えている
関連記事:日本の高配当株の探し方:スクリーニングの3つの指標
✏️ わたしの場合。最初は優待に憧れたけれど…
私の場合、もともとは株主優待目当てで株式を保有していました。
はじめて株を買ったのは、(3197)すかいらーく、(9861)吉野家、この2銘柄でした。どちらも店舗で使える食事券をもらうことができるため、それ目当てで購入しました。
財布事情を気にせず好きなものを食べられるので、とても重宝しました。(吉野家だと、鰻丼やすき鍋など少し高めの商品を食べたいときに使っていました)
ところが、NISA制度が充実してからは考え方が変わりました。NISA口座で購入すれば、配当金がずっと非課税になるというのはメリットがとても大きいですし、配当金のほうが使い道に自由度があります。
今では優待よりも「配当利回りが安定して高い銘柄をNISAで持つ」スタイルがメインになっています。その銘柄選びの中で優待もあったらラッキー程度の感覚です。
そうは言っても優待で商品券やカタログギフトなどもらえると嬉しいのもよくわかりますが、配当金は日本円というお金をくれる株主優待だ。こう考えると、考え方もまた変わってくるかもしれません。
ライフスタイルや投資目的によって正解は違います。でも、まず仕組みをきちんと理解してから選ぶことが大切だと思っています。
まとめ

今回は、株主優待と配当金の違いについてまとめました。株主優待は生活費の節約や投資の楽しみにつながる一方で、現金化しにくく、廃止リスクもあります。一方で、配当金は、現金で受け取れるため使い道が自由で、NISAを活用すれば税金面でも有利にできます。
個人的にはNISAを活用して配当金をもらうことを優先していますが、どちらが好みかは人にもよると思いますので、それぞれの特徴を踏まえた上で銘柄探しの参考にしていただければと思います。
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