株式投資を続けていると、避けて通れないのが株価の急落や暴落です。
頭では「長期投資だから気にしすぎない」と分かっていても、実際に自分の資産が大きく減る場面を見ると、気持ちは簡単には追いつきません。
売ったほうがいいのか、そのまま耐えるべきか、むしろ買い場なのか・・・。
私自身、本格的に投資をはじめたのが新NISAがはじまってからなので、経験は多くはありません。それでも、これまでに印象的な急落を2回経験しました。そのとき、実際にかなり動揺しましたが、結果的には良い経験になったと思っています。
今回は、株価急落の中で私がどう感じ、なぜ売らなかったのかを、会社員投資家の体験として書いてみます。
画面が真っ赤で言葉が止まった日
最初に強く印象に残っているのは、2024年夏の急落局面です。
その日は九州へ出張していて、会議が続いていました。
日中はスマホを見る余裕もほとんどありません。
午後3時ごろ、休憩時間に何気なく証券口座を開いた瞬間、
思わず息が止まりました。
画面が真っ赤だったからです。
「え……?」
そんな感じで、一瞬思考が止まりました。
日経平均は大きく下落し、保有株の含み益は減るどころか、すべてマイナスになっていました。自分の資産がとんでもない含み損になっている画面は、想像以上に迫力があります。
自分の心臓の音が急に大きくなって、どうしようと慌てたのは、今でもかなり鮮明に覚えています。
ただ、その後はすぐに会議が再開しました。良くも悪くも、相場に張り付くことはできませんでした。
今振り返ると、それは不幸中の幸いだった気もします。もしあのままずっとチャートを見続けていたら、もっと冷静さを失っていたかもしれません。
落ち着いて状況を確認できたのは、ホテルに戻ってからでした。ニュースや解説をいくつか見ながら、自分なりに整理したのは次のようなことです。
- 金融政策や発言が市場の動揺を強めたようだ
- ただし、企業活動そのものが急停止するような状況ではなさそうだ
- 相場のショックはあったが、経済が崩壊するようなものではなさそうだ
つまり、短期的なショックと、長期前提の崩壊は別ではないかと考えました。もちろん、その場で完全に冷静だったわけではありません。むしろかなり怖かったです。
それでも、自分なりに整理したうえで、手を振るわせながら少量だけ買い注文を出しました。
高配当株は、長く持つ前提ならどの水準で買えるかも大事です。急落局面は怖いですが、見方を変えれば買付余地でもあります。ただ、実際に買うとなると話は別です。
ここからさらに下がったらどうするのか?これはまだ下落の入り口なのではないか?今買うのは早すぎるのではないか?そんな考えが何度も浮かびました。理屈では分かっていても、感情はしっかり怖がっていました。
結果として翌日は急反発し、振り返れば完璧な底値買いではありませんでした。それでも、私にとっては急落の中で自分のルールに沿って動けた最初の経験になりました。
関税による株価ショック
次に印象に残っているのは、2025年の関税政策をきっかけに相場が大きく荒れた局面です。
このときは、最初の急落とはまた違う怖さがありました。
市場心理だけでなく、実体経済への影響も意識しやすかったからです。
特に日本は輸出関連企業の存在感が大きく、影響の広がりを想像しやすい状況でした。
前場も後場も気になって仕方がない。
仕事中もどこか落ち着かず、気持ちが相場に引っ張られている感覚がありました。
「これは想像以上に厳しいのではないか」
「まだしばらく下げが続くのではないか」
そう思ったのを覚えています。数字の下落だけではなく、先行きの不透明さがより強く感じられた急落でした。それでも売らなかった理由は大きく2つです。
インデックスは長期で持つと決めていたから
投資を始める前に、私はかなり時間をかけて「インデックス投資は長期で持ち続けるもの」という前提を自分の中に入れてきました。
急落すると、その前提が一気に揺らぎそうになります。ですが、本来は株価が下がったからといって、長期運用の考え方まで急に変わるわけではありません。
むしろ急落時こそ、平時に決めたルールを守れるかどうかが試されるのだと思います。NISAのような長期で積み上げる資産については、短期の値動きで売らない。これはかなり意識しているルールです。
一度経験していたから
もう1つは、やはり経験です。
2回目の急落では、「これは初めてではない」と自分に言い聞かせることができました。
前回も怖かった。前回も不安だった。それでも、売らずにやり過ごした。
この経験があったことで、完全に平常心ではなくても、少なくともパニックで行動するのは避けられたと思います。今回は資産配分も考えて買い増しはしませんでしたが、少なくとも感情で投げ売りすることはありませんでした。
急落で試されるのは、知識より“軸”
2回の急落を経験して感じたのは、相場急変時に本当に試されるのは、知識の量よりも事前に決めた軸だということです。
私の場合、軸はとてもシンプルです。
- NISAなどの長期枠は短期の急落で売らない
- インデックスは長期保有を前提にする
ルール自体は複雑ではありません。でも、シンプルだからこそ急落時にも思い出しやすいです。
急落の最中は、冷静なつもりでも判断がぶれます。だからこそ、その場で考えないためのルールが大事なのだと思います。
会社員投資家は、相場に張り付けないことも武器になる
振り返ってみると、会社員として働きながら投資していることには弱みもありますが、むしろ助かる面もあると感じます。
ずっと相場を見続けられないからこそ、株価の一時的な変動を気にしなくていい
すぐに売買できる環境にないからこそ、長期保有前提の戦略があっている
これは一見不利に見えますが、感情で売買しやすい局面では、むしろプラスに働くことがあると思います。
もちろん不安がなくなるわけではありません。ただ、相場から少し距離があることで、衝動的な判断を避けやすくなるのは事実です。このあたりは、他の会社員のみなさんも持っている強み、活かせる部分ではないかと思います。
急落時に大事なのは「どうするか」を先に決めておくこと
急落が起きたとき、人はどうしてもその場で答えを出したくなります。でも実際は、急落の真っただ中で冷静に最適解を出すのはかなり難しいです。
だから大事なのは、急落してから考えることではなく、急落する前から方針を決めておくことだと思います。
たとえば、長期資産は売らない、余力があれば少し買う、生活防衛資金には手を付けない、不安でも、まず1日は様子を見る、
こういったルールがあるだけでも、行動はかなりぶれにくくなります。
わたしは2回の経験から、株価の急落や暴落時には、高配当株を一定額買おうと事前に考えて決めることにしました。
まとめ|手が震えても、売らない理由があれば踏みとどまれる
投資経験の浅い会社員として、急落はやはり怖いです。頭では長期投資と分かっていても、実際に資産が大きく減る場面では平常心ではいられません。
それでも、あらかじめ決めた方針があると、手が震えるような場面でも行動まで崩さずにすむ可能性があります。
急落のたびに大切だと感じるのは、自分は何を売らないのか、どんなときに動くのか、を先に決めておくことです。
相場はこれからも乱れることがあると思います。
でも、そのたびに感情だけで振り回されないために、
自分なりの投資ルールを持っておくことは大きな支えになります。
私の体験が、同じように不安を感じる方の参考になればうれしいです。
それではまた。
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