公的年金シミュレーターの使い方|将来の年金額をスマホで試算する手順【図解】

投資の考え方

「自分は将来いくら年金をもらえるのか」を、登録不要・スマホで手軽に試算できるのが、厚生労働省の「公的年金シミュレーター」です。

老後資金を考える出発点として、まず一度使ってみる価値があります。この記事では、公的年金シミュレーターの使い方を図解で解説します。

公的年金シミュレーターとは

公的年金シミュレーターは、厚生労働省が提供する将来の年金受給額をかんたんに試算できる無料ツールです。

公的年金シミュレーター(厚生労働省・公式サイト)はこちら

ねんきん定期便のQRコードを読み込む、または生年月日と年収を入力するだけで、働き方や受給開始年齢に応じた年金額の目安をグラフで確認できます。アプリのインストールや登録は不要です。

公的年金シミュレーターの使い方【図解】

それでは実際のページを見てみましょう。

使い方はとてもシンプルです。まず公的年金シミュレーター(厚生労働省)にアクセスし、ねんきん定期便のQRコードを読み込むか、生年月日を直接入力します。その後に働き方の選択をします。

公的年金シミュレーターのトップ画面
公的年金シミュレーターのトップ画面。年金の種類・生年月日・働き方を入力する。

続けて現在の年収(働き方)を入力したら、あとは「何歳まで働くか」「何歳から受け取るか」を入力します。

働き方の入力例
働き方の入力例(会社員・18〜60歳・平均年収500万円)。

今回は会社員18歳から60歳まで働き、年収平均は500万円で仮入力をしました。これを元にシミュレートすると以下のような形になります。

平均年収500万円の試算結果
平均年収500万円の試算結果。65歳から年195万円(月16.3万円)。

結果は、月16.3万円の年金受給ができるとわかりました。

結果表示後は、スライダーを左右に動かすだけで条件変更ができ、将来受け取れる年金額の目安がグラフでリアルタイムに表示されます。

試算するときのポイント

試すときに意識したいのは、条件を変えて「比較」してみることです。受給開始を遅らせる(繰下げ)ほど受給額が増えていく様子や、働く年数・年収を変えると将来額がどう動くかを見比べると、自分にとって有利な選択が見えてきます。 

なお、このシミュレーターは本人ひとりぶんの年金を試算するツールで、夫婦・世帯をまとめて計算する機能はありません。共働きの場合は、夫婦それぞれで一度ずつ試算して合算すると、世帯全体の見込み額がつかめます。

ただし、ここで表示される金額はあくまで概算です。より正確な見込み額を知りたいときは、これまでの加入記録にもとづいて試算できる「ねんきんネット」で確認するとよいでしょう。

私の使い方

私はこの手のシミュレーターを「老後の準備」ではなく「今の意思決定のための道具」として使っています。

公的年金でいくらカバーできるかが見えると、不足分を投資資産(NISA・確定拠出年金)でどれだけ準備すべきかが具体的になります。漠然とした老後不安が、数字に置き換わるだけで対策を立てやすくなります。

年収が増えても、年金は思ったほど増えない

このシミュレーターの面白いところは、平均年収を変えたときに年金額がどう動くかを試せる点です。実際に動かしてみると、平均年収500万円なら年金は年195万円(月16.3万円)。これに対して平均年収を1,500万円——3倍——にしても、年金は年287万円(月23.9万円)と、約1.5倍にしか増えませんでした。

理由は、厚生年金の計算のもとになる標準報酬月額に上限があるためです。基礎年金部分は年収に関係なく一定(この例では年85万円)で、増えるのは厚生年金部分だけ。しかもその伸びも頭打ちになります。

平均年収1500万円の試算結果
平均年収1,500万円の試算結果。年287万円(月23.9万円)。年収は3倍でも年金は約1.5倍。

ここからわかるのは、年収が高い人ほど「公的年金だけでは現役時代の生活水準を維持しにくい」ということです。だからこそ、年金の上乗せをNISAやiDeCoといった自助努力でどう作るかが重要になります。私自身も、この“年金は思ったほど増えない”という事実を前提に、配当や資産の取り崩しを組み合わせた老後設計を考えています。

まとめ

  • 公的年金シミュレーターは登録不要で将来の年金額を試算できる
  • ねんきん定期便のQR、または生年月日+年収で使える
  • 受給開始年齢や働き方を変えて比較し、不足分を投資で補う計画に活かす

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