下がった今の日経平均は買い時?NT倍率という市場の見方

記事のアイキャッチ画像。「下がった日経平均は買い時?NT倍率から考察」というタイトル 投資の考え方

📋 この記事でわかること
・NT倍率=日経平均 ÷ TOPIX
・この指標で見ると、TOPIXに比べて日経平均はまだ高い
・ただしNT倍率は買い時を教える指標ではない

日経平均株価は6月22日に年初来高値の7万2,831円をつけたあと、8月10日時点では6万6,970円と、高値から約8%下げた水準にあります。「そろそろ買い時では」と感じている方もいるかもしれません。

ただ、NT倍率という指標で見ると、TOPIXに比べて日経平均はまだ高いという見方もあります

NT倍率とは

NT倍率は、日経平均株価をTOPIXで割った数字です。

NT倍率のしくみを解説した図解。NT倍率=日経平均÷TOPIXで、8月10日時点は16.33倍。日経平均はまだ高めだが、買い時を示す指標ではないと示している

NT倍率 = 日経平均株価 ÷ TOPIX
例:8月10日なら 66,970.22円 ÷ 4,100.61ポイント = 16.33倍

日経平均は225銘柄で構成され、株価の高い「値がさ株」の影響を強く受けます。一方のTOPIXは時価総額加重型で、市場をより広く反映します。

そのためNT倍率が上がっているときは、日本株全体が上がっているのではなく、一部の値がさ株に上昇が集中している可能性があるということです。

2026年のNT倍率はどう動いた?

2026年のNT倍率の推移を示した折れ線グラフ。1月末から3月末は14倍台で推移し、4月以降に急上昇して6月末に17.54倍のピーク。7月末は16.08倍、8月10日は16.33倍。近年の目安である14〜15倍の帯を上回った状態が続いている
NT倍率の推移(2026年)。6月末にかけて急上昇し、その後も近年の目安を上回る水準が続いている。
基準日日経平均終値TOPIX終値NT倍率
1月末53,322.85円3,566.3214.95倍
2月末58,850.27円3,938.6814.94倍
3月末51,063.72円3,497.8614.60倍
4月末59,284.92円3,727.2115.91倍
5月末66,329.50円3,957.1716.76倍
6月末70,062.32円3,994.7617.54倍
7月末64,362.02円4,003.3016.08倍
8月10日66,970.22円4,100.6116.33倍

※各月末営業日の終値で計算。8月のみ8月10日時点。

1〜3月は14倍台でしたが、4月から急上昇し、6月末には17.54倍に。6月25日には一時18.01倍まで達しました。2024年はおおむね14〜15倍だったので、かなり大きな差が開いたことになります。

背景にあったのはAI・半導体関連株への資金集中です。日経平均への寄与度が大きい銘柄が急上昇する一方、それ以外には上昇が広がりませんでした。当時「日経平均は上がっているのに、自分の保有株は上がらない」と感じた方も多かったはずですが、それは感覚ではなく数字にも表れていたわけです。

K字型経済ってなに?|会社員目線で解説

7月以降は低下。でもまだ高い

7月末のNT倍率は16.08倍まで下がりました。日経平均が調整する一方、TOPIXは4,000ポイント台を維持し、銀行や商社、内需株にも物色が広がったためです。

ただし8月10日時点では再び16.33倍。過去5年平均の約14.3倍、近年の目安である14〜15倍と比べれば、まだ高めの水準です。6月ほど極端ではないものの、日経平均が一部の値がさ株に左右されやすい状態は解消していません。

花ちゃん
花ちゃん

NT倍率って、どこかで見られるんですか?毎回自分で計算するんでしょうか。

くらアセ管理人
くらアセ管理人

専用のページを探さなくても、日経平均とTOPIXの数字さえ分かれば割り算するだけです。Yahoo!ファイナンスならどちらもすぐ確認できます。

花ちゃん
花ちゃん

毎日チェックしたほうがいいですか?

くらアセ管理人
くらアセ管理人

そこまではいらないと思います。月に一度くらい、ニュースで日経平均が話題になったときに「TOPIXのほうはどうだったかな」と見る程度で十分です。

では、いまは買い時なのか

先に言うと、NT倍率は買い時を教えてくれる指標ではありません。倍率の高い低いは、株価が割安か割高かとは別の話だからです。倍率が下がるときも、日経平均が下げる場合とTOPIXが上げる場合の両方があります。

ただ、何を買うかを考える材料にはなります。いまの水準は、日経平均に連動する商品を買うと、その値動きが一部の値がさ株に強く左右されやすいことを意味します。同じ「日本株を買う」でも、日経平均連動型とTOPIX連動型では中身がかなり違ってきます。

積立でコツコツ買っている場合は、水準を当てにいくより淡々と続けるほうが再現性が高い、というのがこのブログの基本的な考え方です。NT倍率を見て積立を止める必要はありません。

株価急落時に確認している3つのこと

日経平均の数字だけで判断しない

ニュースの見出しは日経平均の数字が中心です。ただそれだけでは、日本株市場の温度感はつかめません。次の点もあわせて見ておきたいところです。

  • 日経平均とTOPIX、どちらが強いか
  • NT倍率は上昇しているか
  • 値上がり銘柄数は増えているか
  • 半導体以外の業種にも資金が広がっているか

「日経平均が上がった/下がった」で終わらせず、その動きをどの銘柄が作っているのかを見る。NT倍率は、そのための分かりやすい物差しのひとつです。

インデックス投資ってなに?初心者向けにわかりやすく解説

データ出典

※NT倍率は各指数の終値をもとに筆者が計算し、小数第3位を四捨五入しています。本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や指数の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました